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KEISUKEYOSHIDA 2026年春夏コレクション

更新日:7月30日

KEISUKEYOSHIDA (ケイスケヨシダ)が2026年春夏コレクションを発表した。


今回のコレクションは緊張感の充満する現代の都市空間において自立して生きる人の姿と、それでもなお意図せず零れ落ちてしまう疲弊感や素顔、そんな緊張の日常の中で垣間見える気の緩みや綻びに人間的な美しさを見出して制作された。


都市生活者が纏う硬質な空気とその隙間に見られる生々しさや柔らかさを着崩したり、歪んだように見えるデザインで表現したコレクション。襟と身返しを解いてずらし、襟を膨らませ、崩すことで、身頃が密やかに泳いでいく。身返しや台襟が捲れ露わになることでチェスターコートに見紛うステンカラーコート。萎びて崩れ落ちた襟のテーラードジャケットやデニムジャケット。身返しを歪ませながら奥側へと引き込むことで身頃が流れるショートトレンチやミリタリージャケット、フーデッドブルゾン、シャツ。

ネックラインがパンツウエストのディテールに置き換えられたジャケットやスリーブレストップス。身頃や袖を回転させながら捻り出し、不規則なドレープが生まれたシフォンのロングドレス。様々な視点から崩すことで新たな造形が生み出された。


ポケットの袋布が捲れ上がりウエストから吹き上がって見える仕様のデニムやトラウザーズ、タイトスカート等は、袋布が引き上げられることで腰回りにドレープが生まれて布地が脚に貼りつく。無意識で服を着た際に稀に起こる気の緩みや不精によって、却って厳格な

シルエットになるというパラドックスも美しい。

デザイナー吉田圭佑は、クラシカルで厳格なスタイルに少しの隙、余白を持たせることで都市生活者の日常を彩る衣服に変換し、ブランドの新たな境地を披露した。





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