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KIDILL 2026年春夏パリメンズコレクション

KIDILL 2026年春夏コレクションがパリで発表されました。

タイトルは「SPIRITUAL BLOOM”」


デザイナー末安弘明が今シーズン着目したのは日本人特有の想像力から生み出されたアニメ、フィギュア、電子音楽、コスプレといったカルチャー。1990年代から2000年代初頭、「オタク」と呼ばれる人たちは、「現実の断片を組み合わせ、誇張し、小宇宙のような新しい物語を生み出し、存在しないはずのものを200%の実在感で具現化していた」とデザイナーは振り返ります。メイドカフェは本当のメイドよりもメイドであるし、悪者は想像の限りを尽くした悪役の姿をし、巨大ロボットは屈強な人間の果てであり人々の理想を結晶化したものでした。


2026年春夏コレクションは、秋葉原を中心としたオタクカルチャーを時代を横断しながら再構築してデザインされました。まるでゴジラの鱗を思わせるフォルムや、フィギュアの質感から着想したラバー加工は、現在の末安を魅了する “日本的質感” を視覚を通じて語りかけ、「中央町戦術工芸(CTCTYO)」と協業したアクリル樹脂を用いたボディアーマーから、花柄仕様になった “装甲ネコミミユニット” までのアクセサリープロダクトは「人物のフィギュア化」を促していきます。

日本のアニメ文化の黎明期を担う一翼であった「タツノコプロ」が手がけた『化学忍者隊ガッチャマン』や『マッハGOGOGO』とコラボレーションした一点ものも登場。


KIDILLのアイデンティティとも言えるパンクに、サイバーなムード、カワイイやグロテスクなど異質な要素が複雑に絡み合い渾然一体となった姿は、東京からしか生まれなかったであろう感性の結晶を感じさせました。



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