SOSHIOTSUKI 2027年春夏コレクションをパリファッションウィークで発表
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SOSHIOTSUKI 2027年春夏コレクションがパリメンズファッションウィークで発表されました。LVMH PRIZE 2025グランプリを受賞して初となるパリでのランウェイショーです。
SOSHIOTSUKIのクリエイションの核にあるのは、記憶です。
それは自身の思い出だけではなく、写真や映画、誰かの話を通して受け継いだ、自分では経験したことのない記憶でもあります。今シーズンは、経験したことのないリゾートへの郷愁を出発点に制作を行いました。
思い浮かべたのは、普段は厳格な父親が、非日常のリゾートで少しだけ羽目を外した姿です。旅先の開放感に気分が高揚し、普段なら決してしないような着方をしてしまう。片方だけ襟が飛び出したシャツ。前が閉じきらないショーツ。そこからはみ出たトランクス。
“S”を思わせるように湾曲したラペルやベルト。
どこか格好つけきれていない。その少しだけ滑稽な姿に、人間らしさや愛嬌があります。普段は完璧であろうとする人だからこそ、そのわずかな崩れは品位を失うことなく、むしろ魅力として映ります。リゾートという非日常だからこそ生まれる、一瞬の無防備さです。
しかし、それらは着る人が意図して着崩したものではありません。
SOSHIOTSUKIは、その「アンダン」な状態をプロダクトそのものに組み込みました。
本来であればスタイリングや着用者の癖によって生まれる偶然を、構造として設計しています。着る人の個性ではなく、服そのものが必然的に「そうなってしまう」。そこには、着崩すという意思は介在しません。
その発想の背景には、サルバドール・ダリの作品があります。
本来は硬い物体でありながら、溶けるように柔らかく見える。その逆説を衣服で実現するために、実際にはパターンや内部構造、金属によって形状を固定しながら、あたかも重力によって自然に崩れたようなフォルムを目指しました。柔らかいのではなく、柔らかく見える。
その「見え方」を設計することは、着る人の振る舞いまでも設計することにつながります。
人は服を着る理由を求めます。
「機能的だから。」
「旅先だから。」
「もらったものだから。」
「そういう仕様だから。」
そうした小さな言い訳が、着るという行為を自然なものにしています。
SOSHIOTSUKIは、その理由までもプロダクトの中にあらかじめ用意したいと考えました。
今シーズンの素材は、オリジナルで制作したもの、あるいは20年以上前の生地をリプロダク
ションしたものを中心に構成し、すべて日本国内で生産しています。
ウールやリネンは先染めによって経糸と緯糸の色や素材を使い分け、ガーメントに奥行きを与えました。コットンには後染めや洗い加工を施し、時間の経過を感じさせる表情を加えています。
色彩においても、生命感よりも時間の蓄積を意識しています。乾いたベージュ、粘土質な赤
茶、褪色したサックスブルー。それらは自然の色ではなく、紫外線や空気によって水分を失
い、時間を経た物質の色です。
SOSHIOTSUKIにとって衣服とは、過去を再現するものではありません。
経験したことのない記憶に輪郭を与え、それを新たな記憶として身体に刻むための構造なのです。



















































































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